日々の忙しい生活で、心身のリラックスと健康へのケアを同時に叶える方法はあるでしょうか?
そんなあなたにおすすめしたいのが「交互浴(温冷交代浴)」という入浴法です。
温かいお湯と冷たい水を交互に浴びることで、驚くべき効果が体感できるとされています。
本記事では、交互浴の具体的な手順や効果的なポイントを紹介しています。
また、交互浴による健康効果に加えて、疲労回復や安眠、ダイエット、美肌、冷え性の改善など、あらゆる観点からのメリットを解説しています。
ぜひあなたも、交互浴の魅力を探求し、健康とリラックスを手に入れる新しい入浴法を試してみてください。日々の生活に取り入れることで、より充実した毎日を送ることができるかもしれません。交互浴の効果を実感してみると、あなたもその魅力に共感し、新たな健康法として取り入れたくなることでしょう。
交互浴とは何ですか?
交互浴(温冷交代浴)とは?
「交互浴」とは、またの名を「温冷交代浴」と言われるように、温かいお湯と冷たい水に交互に入る入浴法です。
交互浴の歴史と起源は?
交互浴は、もともとギリシャ・ローマ時代からヨーロッパで温泉療法のひとつとして行われており、近年では、様々な研究によって、その効果が発表されたことで注目度が上がっています。
世界でもトップレベルの学生選手が在籍しているスタンフォード大学のスポーツ医局が実践しているリカバリー法としても紹介されています。
交互浴の効果とは?
交互浴の効果はおおきく分けて2つあります。
血流が良くなる
1つ目は、血管の収縮と拡張が繰り返されることで血流が良くなることです。
自律神経のバランスが整う
2つ目は、自律神経のバランスが整うことです。温めたり冷やしたりすると、自律神経が効果的に刺激されます。
交互浴の方法と手順
ここでは交互浴の準備や2つの方法について解説していきます。
交互浴の準備に必要なものは?
水分補給用の水
交互浴は、意外と水分を消費します。脱水症状を防ぐために、350ミリリットル程度の水が必要です。
お湯
身体を温めるために37〜38℃のお湯を湯船にためておきましょう。
全身浴、半身浴、どちらでも効果は得られるようですが、心臓への負担を考慮して、「半身浴」を推奨する意見が多いようです。
冷水
身体を冷やすために10〜15℃の水を用意し、湯船にためるか、家庭で行う場合にはシャワーを利用します。
交互浴の具体的な手順は?
交互浴の具体的な手順としては家庭で行う方法と銭湯などで行う方法があるので、2つに分けて紹介します。
家庭で行う交互浴
①水を350ミリリットルの半量(コップ1杯分程度)飲む
②1分ほど、10~15℃のシャワー(冷水シャワー)を浴びる
③37~38℃くらいのお湯に30秒ほどつかる
④冷水シャワーを30秒ほど浴びる
⑤10~12分ほど③と④の1分間1セットを回数にして約10セット繰り返す
⑥冷水シャワーを1分ほど浴びて入浴終了
⑦お風呂から上がったら、①の残り(コップ1杯分程度)を飲み干して完了。
水風呂のある銭湯などで行う交互浴
①水を350ミリリットルの半量(コップ1杯分程度)飲む
②2,3分ほど、冷水につかる
③1分ほどお湯につかる
④1分ほど冷水につかる
⑤10分ほどで③と④の2分間1セットを回数にして5セット繰り返す。
⑥2,3分ほど冷水につかり入浴終了。
⑦お風呂から上がったら、①の残り(コップ1杯分程度)を飲み干して完了。
交互浴を行う際のポイントは?
水分をしっかり摂る
前述したとおり、交互浴は意外と水分を消費するので、入浴前後でコップ1杯分ずつ水分補給をしましょう。
交互浴は12分以内に終わらせる
2種類の方法を見ていただくとわかりますが、交互浴は12分以内に終わらせるようにしましょう。長風呂をすると水分が大量に失われてしまい、疲れをとるための入浴がかえって逆効果となってしまいます。
交互浴の健康効果
交互浴には「血流をよくする」「自律神経が整う」というおおきく2つの効果があります。ここでは、このおおきな2つの効果にくわえて期待できる交互浴の効果について説明します。
疲労回復効果
血流がよくなると疲れていたり、傷ついていたりしている筋肉により多くの栄養が運ばれるため、早期回復につながります。また、細胞にたまった疲労物質も、血液によって取り除かれるため、疲労回復が期待できます。
安眠効果
通常の入浴にも言えることですが、寝る90分前までに交互浴を行えば、スムーズな睡眠に導くことができます。
お湯につかると、なかなか上がりにくい深部体温(身体の内部の体温)が上昇します。
人は深部体温が下がったタイミングで眠たくなります。
約40℃のお湯で15分入浴した場合の、上がった深部体温がもとより下がるのに要する時間は90分なので、上記の方法で交互浴を行う場合は寝る90分前までに行うようにしましょう。
ダイエット効果
血流がよくなると、身体にたまっていた余計な水分や老廃物がスムーズに流れるため、ダイエット効果も期待できます。余計な水分や老廃物が流れることで、代謝が落ちる原因にもなるむくみも解消されます。
美肌効果
交互浴によって肌表面の血流が活性化して、肌のターンオーバーが整います。さらに細胞にしっかりと栄養や水分が届けられるため、いい肌の状態をキープすることができます。
冷え性の改善
冷え性の最大の原因は、自律神経のバランスが乱れることにあります。交互浴によって自律神経が整い、手足の先まで血液が運ばれるため、冷え性の改善も期待できます。
交互浴の注意点とは?
身体に良い交互浴ですが、注意しなければならない点もあります。下記のポイントに注意して行いましょう。
飲酒後は行わない
アルコールは血管を拡張させる作用があり、一時的に血圧を低下させます。
交互浴もその温熱効果から血管を拡張させるため、血圧が下がります。
つまり、飲酒後に交互浴を行うことで二重の効果で大きく血圧が下がる可能性があるのです。
また、交互浴によって水分が多く消費されるのに、飲酒後の場合、アルコールの分解に必要な水分まで失われてしまうことになります。結果としてアルコールの分解が逆に遅れてしまいます。
飲酒後の交互浴はデメリットが多いため、やめておきましょう。
食後すぐには行わない
食後すぐに交互浴を行うと、食事で得た栄養素を運ぶために消化器系に集中するはずの血液が分散してしまい、本来の血液の働きが果たされなくなってしまいます。
食後1時間以上、空けてから交互浴を行うようにしましょう。
人によってはかかりつけ医に相談する
下記に該当する人は交互浴をすることでヒートショック(急激な温度変化により血圧が急変し、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすこと)のリスクが高まるため、かかりつけ医に相談しましょう。
・高血圧の人
・高齢者
・心臓や循環器系に持病がある人
・動脈硬化の傾向がある人
交互浴のよくある質問と回答
血流をよくして、自律神経を整える効果のある交互浴。ここでは交互浴に関する質問にお答えします。
交互浴の効果が感じられるまでの時間は?
紹介した効果のうち疲労回復効果・安眠効果は、個人差はありますが、交互浴後、早く効果を感じることができます。
残りの3つの効果については、前の2つの効果に比べ効果が感じられるまで時間がかかります。
交互浴の頻度と時間の適切なバランスは?
交互浴は、体調が良ければ毎日やっても問題ありません。時間は疲労回復効果を得るために12分以内に終わらせることだけしっかりと守りましょう。
交互浴の代替方法やバリエーションはある?
冷たい⇔温かいを繰り返すという面ではサウナも交互浴の一種であるといえます。
そのため、サウナも交互浴と同様の効果が得られます。
まとめ
【交互浴(温冷交代浴):健康とリラックスに効果的な入浴法】
交互浴は、温かいお湯と冷たい水に交互に入る入浴法であり、古くからギリシャ・ローマ時代からヨーロッパで行われていた温泉療法のひとつです。近年では、交互浴の効果がさまざまな研究によって発表され、その注目度が高まっています。スポーツ界でもトップレベルの学生選手が在籍するスタンフォード大学のスポーツ医局でも実践され、リカバリー法としても紹介されています。
【交互浴の効果】
血流が良くなる:血管の収縮と拡張が繰り返されることで、血液の循環が促進されます。
自律神経のバランスが整う:温冷刺激によって自律神経が効果的に刺激され、バランスが整います。
【交互浴の方法と手順】
家庭で行う方法と水風呂のある銭湯などで行う方法があります。準備として、水分補給用の水、37〜38℃のお湯、10〜15℃の冷水を用意します。手順には、飲水、冷水シャワー、温かいお湯、冷水シャワーを交互に行うことが含まれます。
【交互浴の健康効果】
交互浴には、疲労回復効果、安眠効果、ダイエット効果、美肌効果、冷え性の改善などが期待されます。血流がよくなり、代謝が促進されることで、身体のリラックスや健康促進に役立ちます。
【交互浴の注意点】
・飲酒後や食後すぐには行わない:血圧の変動や水分消費が問題となるため、注意が必要です。
・高血圧や心臓疾患のある人はかかりつけ医に相談する:ヒートショックのリスクが高まる可能性があるため、専門家の意見を仰ぎましょう。
【よくある質問と回答】
・交互浴の効果が感じられるまでの時間は?:個人差はあるが、疲労回復や安眠効果は早めに感じられる。
・交互浴の頻度と時間の適切なバランスは?:体調が良ければ毎日行っても問題なく、12分以内に終わらせることが大切。
・交互浴の代替方法やバリエーションはある?:サウナも交互浴の一種であり、似たような効果が得られる。
交互浴は、健康に良い効果が多い入浴法であり、適切な方法で行うことで心身のリラックスや健康増進に役立ちます。ただし、注意点を守り、個々の体調に合わせて実践することが大切です。